こんにちは。
「妙蓮寺駅」より徒歩約6分の内科・呼吸器内科【妙蓮寺つゆき内科呼吸器クリニック(旧　露木クリニック)】です。

今回は「舌下免疫療法」について詳しく解説させていただきます。

舌下免疫療法の概要

舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法（減感作療法）の一つで、アレルギーの原因物質（アレルゲン）を毎日少しずつ体内に取り入れることでアレルギー反応を弱めていく治療法です。

アレルゲン免疫療法にはアレルゲンを口から取り入れる方法（舌下免疫療法：SLIT）と注射で取り入れる方法（皮下免疫療法：SCIT）があります。

一般的なアレルギーの治療である症状を抑える治療（対症療法）と異なり、アレルギーに対する身体の反応の根本的な改善（体質改善）が期待できる治療です。

舌下免疫療法の対象疾患

舌下免疫療法の治療対象はスギ花粉症とダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎があります。

舌下免疫療法の4大症状

スギ花粉の飛び始める時期(2－4月)にくしゃみ、鼻のかゆみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状があればスギ花粉症の可能性が高いです。

ダニは常にいるので（通年性抗原）季節によらず症状があることが特徴です。
生きたダニそのものではなく、ダニの死骸や糞がアレルギー源になります。
このような特徴があるため布団やじゅうたんに含まれていることが多く、布団カバーの交換時やじゅうたんの上を歩いたとき、掃除をしたときなどに症状が出ます。
花粉と同様にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が起こります。

舌下免疫療法の診察・検査

まず問診で症状が当てはまるかを確認します。
可能性があると判断すれば、スギ花粉症の場合は血液検査でスギ花粉に対するアレルギー反応を調べ（特異的IgE検査）、反応があればスギ花粉症と診断できます。

ダニアレルギーの場合も同様に血液検査でダニに対する特異的IgE検査を行います。

検査費用は3割負担で5、000円程度です。結果は1週間程度で分かります。

舌下免疫療法の治療

アレルゲンが含まれたおくすりを毎日内服していただく治療になります。
内服方法は溶けるタイプの錠剤を舌の下に置き、1分間そのままにしたあと飲み込みます。
飲み込んだあと5分間はうがいや水分の摂取を控えます。アレルギー反応の確認のため、最初の内服は外来で行います。
内服して30分程度院内で休んでいただき、問題がなければ翌日からはご自宅で内服して頂きます。
初回は時間に余裕をもってお越しください。

最初はアレルゲンが少量含まれた錠剤を内服し、2週目から通常量のものに切り替えます。

外部サイト｜当院で処方しているおくすり >

舌下免疫療法の治療開始時期

花粉が飛ばない時期が治療開始のチャンスです。

スギ花粉症の方はスギ花粉が飛散している時期（症状の出ている時期）に舌下免疫療法を開始すると症状が悪くなる場合があるため、1月~5月を避けて治療します。

ダニアレルギーの方はいつでも治療できますが、気管支喘息を合併している方は喘息のコントロール状況により治療できるか判断します。

また一部のおくすり（免疫抑制剤、ステロイドホルモン、β-ブロッカーなど）を内服している方や妊娠中または妊娠希望の方は治療を見送ったほうが良いことがあるので適時判断していきます。

舌下免疫療法の治療期間

平均で1年間継続すると効果を実感できるようになります（スギ花粉症の場合、花粉飛散時期が終わった6月に治療を開始すれば、翌年の花粉の時期には症状が軽くなっていることを実感できます）。

3～5年間継続すると治療をやめても同程度の期間、治療効果を保てます。
効果が現れるまでは、抗アレルギー薬(アレルギー止めの薬)を併用しながら治療していきます。

舌下免疫療法の通院頻度

初回のみ経過観察のため、2週間後に来院していただきます。
その後は4週間に1度の通院が必要です。

またオンライン診療（現在準備中）の良い適応と考えますので、今後当院でオンライン診療が可能になりましたら症状が安定していればそちらでの継続も可能です。

舌下免疫療法の費用

検査費用は3割負担で5、000円程度、治療は3割負担で診察とお薬代を含め2、000円~3、000円/月程度が目安と考えてください。

まとめ

当東急東横線妙蓮寺駅から徒歩6分の妙蓮寺つゆき内科呼吸器クリニック(旧　露木クリニック)では、総合内科専門医・呼吸器専門医・アレルギー専門医が在籍しておりアレルギーの血液検査が可能です。
花粉症・アレルギー性鼻炎の方で体質改善をご希望の方はぜひご相談ください。

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舌下免疫療法の解説はこちら：トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ >